母親に告げる
これまでのことは、いっさい母親には伝えていない。
さすがに手術となれば言わなくてはならない。
自分が病名を告知された時より、職場の上司となにより
母親に病気を告げることが精神的にきつかった。
母には「ダンナと休みが一緒になったから、たまには夜、外食しない?」
とだけまずは伝える。
実家で病名を告げたら、一瞬泣き崩れた。
「お母さんより先に逝かないで。」みたいなことも言ってたように思う。
母が気にしているのは、父親がガンで亡くなっていること(享年53歳)
そして父が亡くなった病院が、今わたしが通院しているM病院であること。
ただこれまでの経過をダンナが冷静に母に説明してくれて、
すぐに落ち着いたようだった。
しっかり者のダンナさんでよかったね。
あなたが産まれた病院で、子宮を摘出するのもなにかの運命なのかも
しれないね。
M病院も、だいぶ昔とは変わっているもんね。
考えようによっては、初期でよかった。手術で済むのなら。
あなたは運が昔から強い。(どういうところが?と聞いたら
小学校の担任の先生が毎年いい先生にあたる。
無理だと思っていた大学に合格したことなどらしい。)
そして子宮は他の臓器と離れているから、転移するとしても
卵巣など限られるのでは?ともう前向きになっていた。
さすが母はつよし。そしてわたしの妹に電話して、
かれこれわたしの病気のことを話して「がん保険にはいっときなさい。」
とすぐ現実的になっていたのも母らしい笑。
夜は3人で「華屋与兵衛」でもりもり夜ごはんを食べた。
とりあえずこの日までに、上司と母親には病気のことを告げてほっとしたけど、
職場の仲間に病名を言うべきか、このままふせておくべきかはしばらく
迷いつつ、考えながらこの頃は仕事をしていた。